How great it is to be free
ここしばらくボストンフィルの指揮者ベンジャミン・ザンダーのマスタークラスをYoutubeで見ることにはまっております。もともとチェリストとしてキャリアを出発されているのでチェロのレッスンが多いのですが、ピアノトリオ、ヴァイオリンコンチェルト、声楽や、マリンバまで。その音楽の最上のエッセンスを汲み取り、その人の個性を瞬時に引き出し、77歳という重鎮でありながら1音楽家として目の前の若者を尊重して慈しむ姿勢が現れる素晴らしいレッスンシリーズです。
言葉の選び方がほんとうに上手で、金言にあふれています。中でも心打たれたのは…
「芸術家の特権の一つは、自由であることの素晴らしさを人々に思い出させることだ (拙訳)」
ナチス迫害から逃れるためにドイツからイギリスに移住したユダヤの家系の人が語る「自由」という言葉の重み。芸術が社会に果たす役割。いろんなことに思いを馳せさせる金言です。私の先生もよく「自由」について語っていたし、ヨーロッパで聴講したレッスンでもいろんな先生が口にしていた「自由」「自由」「自由」。「自由に生きる」ことは私にとってほぼ最重要の命題でもあり。
いつも自分がこうありたいなと願う自分でいることが私には一番大切。
自分の自由を他人に侵害されたくないし。
だから他人の自由を侵害したくない。
そのあたりはともかく。お勧めです。ピアニストは他の楽器から学ぶべきことがたくさんあるので、特にピアニストに見てもらいたいシリーズです。
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